お食い初めの鯛を選ぶ理由、焼き方、天然の鯛がお薦めな理由

お食い初めの儀式料理の中でも、一番の華となるのが鯛の姿焼きです。鯛は「めでたい」という語呂合わせから、お祝い事に最もふさわしい魚として古くから親しまれてきました。今回は、なぜお食い初めで鯛が使われるのか、その理由や焼き方、さらに天然の鯛を選ぶべき理由についてご紹介します。


お食い初めに鯛を使う理由

お食い初めでは、「尾頭(おかしら)付きの鯛」を用意することが一般的です。鯛は鮮やかな紅色の外見と白い身を持ち、紅白で縁起が良い魚とされています。また、鯛は長寿を象徴する魚で、40年以上生きることができるものもいるため、赤ちゃんの健やかな成長と長寿を願う意味が込められています。

さらに、七福神の一人である恵比寿様が鯛を釣り上げていることからも、鯛は豊かな幸福を象徴する魚として神聖視されています。そのため、鯛を使うことには深い縁起が込められているのです。


お食い初め用の鯛の焼き方

1. 鯛の下処理

家庭で鯛を焼く場合、350g〜500g程度の鯛が扱いやすいです。ウロコや内臓の処理を行った後、裏面に切り込みを入れて火が通りやすくします。ただし、表面には切れ目を入れないようにしましょう。これはお祝いの席でのタブーとされています。

2. 味付け

焼く前に2時間ほど塩を振り、味をしっかりとつけます。塩加減がわからない場合は、すり込んでも構いません。

3. 串打ち

表側に串を打ち、尾をピンと立たせるように形を整えます。また、焼く際に皮が弾けないよう、表面には化粧塩をたっぷりと塗り、焼き上げます。オーブンを使う場合は200度で約30分、グリルなら中火で表面を焦がさないように焼き、裏面はしっかりと火を通しましょう。


天然の鯛がおすすめな理由

お食い初めの儀式には、天然の鯛を選ぶことが推奨されています。天然の鯛は、養殖に比べて運動量が多く、体が引き締まっています。特に尾びれは美しいV字型をしており、体全体がバランス良く発達していることから、見た目にも美しく、儀式にふさわしいとされています。

養殖の鯛は、狭い環境で育つため運動量が少なく、尻尾やあごが退化しやすいと言われています。そのため、長寿や成長を祝うお食い初めの儀式には、天然の鯛がよりふさわしい選択です。


鯛の価格と購入方法

鯛の価格は季節やサイズ、天然か養殖かによって異なりますが、天然の鯛は1尾2000円〜、大きなものでは1万円を超えることもあります。養殖の鯛はその半値程度で購入できるため、予算に応じて選ぶことが可能です。

また、魚屋や一部のスーパーでは鯛を焼いてくれるサービスもありますので、時間がない場合は利用すると良いでしょう。さらに、インターネットでの注文も可能です。


まとめ

お食い初めの儀式では、鯛の姿焼きが最も重要な料理の一つです。鯛は「めでたい」という語呂合わせから、お祝い事に欠かせない魚とされています。また、天然の鯛は見た目が美しく、体が引き締まっているため、赤ちゃんの成長と長寿を願うお食い初めにふさわしい食材です。大切な儀式には、ぜひ天然の鯛を選び、家族みんなで祝福の気持ちを込めたお食い初めを行いましょう。